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へんてこ論(「橋下徹の研究」2012年11月14日~)

ブログ『ART TOUCH』から独立 暫くの間、《橋下徹VS朝日の最終戦争》の記事を連載

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凄い節穴だなあ
渡邉美樹なんて過労死した社員に対するツイッターの発言だけで一発で異常者だと判定できるのに
それとワタミはこれからも法令遵守なんてすることはないはず
タクショクの偽装請負にしても完全にビジネスモデルとして組み込まれているから
逆に法律のほうを変えようとするだろう
2013.07.18[Thu]  投稿者:-  編集  Top▲

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東海林さだおと渡邉美樹

渡邉美樹の公認を取り消そうという動きが自民党にあったらしい。ワタミがブラック企業だと批判する声が高まり、票が減るのを恐れたためだという。ブラック企業大賞のノミネート発表と称する記者会見を見たが、こんな人民裁判のようなことを勝手にやっていいのだろうか。

ワタミは居酒屋革命というより「接客業革命」だ。チェーン店なら北の家族やむらさきがあるけれど、とくに新しいビジネスモデルとは思えない。そのうち、ワタミという居酒屋の名前を頻りに聞くようになった。店員が注文を聞くときに片膝を突くとか、社長の渡邉美樹が学校法人の郁文館を買って教職員組合と激しいバトルを繰り広げているとか、自社の農場で野菜を作るとか、介護施設を作って「おばあちゃんっ子だったから老人臭が大好きだ」と言ったとか、いろいろ「エキセントリックな話」が伝わってきた。

ワタミを利用したことがあるけれど特別の印象はなかった。他の店とちょっと違うと思ったのは、退職してニョウボと美術展巡りを始めてからだ。帰って食事を作るのも面倒だから外食をするようになった。違いはメニューや内装などいろいろあるのだが、なにより従業員の接客態度が違う。アルバイトはともかく、店長が他とはまったく違う。

接客態度と言えば東海林さだおの漫画を思い出す。食堂の店員がラーメンを運ぶとき丼に親指を突っ込んで店主に叱られる。すると店員が「グヤジー、ヤメてやる」と言って前掛けをとる。店主が慌ててなだめる、なんて漫画があった。今は無くなったらしいが、上野の聚楽の食堂はそういう雰囲気が残っていて、そこでビールを飲むと妙に落ちついた。

そんな人手不足の時代があった。何時頃からか接客態度が巷の話題になるようになった。割烹店や寿司屋が昔からそんなに威張っていたのか。最近では旅館の「おもてなし」がクールジャパンだと騒いでいた。なんでも外国人観光客の目玉にするというのだ。板さんの料理がどうのこうのと女将が説明するけれど旅館の料理はどこも同じだし、フランス料理のシェフに料理の説明をされても早口でチンプンカンプンだ。ファミレスの接客がマニアル通りだと笑いものにされたこともある。

そんなとき片膝をつくというワタミの接客態度にはさすがにみんなギョッとした。ニョウボの話では今はそんなに極端ではないらしい。接客業というのはテキパキやると、どうしても慇懃無礼になりがちだ。目障りで落ち着かない。ワタミの店長の身のこなしはわざとらしいところは少しもない。ニョウボが友達と二人で食事をしていたとき、四人組に席をゆずって、店長に「一割引きね」と冗談を言ったら会計のとき本当に一割引きにしてくれた話は前にした。他の居酒屋チェーン店では空いた席があっても客をはじから押し詰めるところもある。

客を見ればワタミがいろいろな接客サービスをしていることがわかる。外食業といっても元は居酒屋だからもちろん会社帰りのサラリーマンが多い。家族連れがいる。大学生仲間がいる。ニョウボのようなお婆さんの二人連れがいる。面白いのはカウンター席で、単身赴任だろうボトルキープした焼酎を割って飲みながら食事をしている。明らかに浮気中のカップルがいる。これらの客を力むこと無く普通に接客していくのは並大抵のことではない。

そのことを知っているから、ワタミのサイトに掲載されたというパート・アルバイト募集の広告を見ても驚かなかった。写真のモデルの「従業員の目がヤバすぎる、痩せて過労死しそうだ」と2ちゃんねるが炎上したとき、すぐに言いがかりだと判った。「目がヤバい」というのは広告写真ではよく使われるキャッチライトで、漫画の主人公の目に星がキラリと輝いているのと同じテクニックだ。確かに痩せてはいるけれど、過労でも拒食症でもなく至って健康な肌ツヤである。

印刷されているアルバイターの言葉も、たしかに宗教の入信体験のようだが、これもサプリメントの広告のお客様の声みたいなもの、「修行搾取」というほどの事もない。戦後の高度成長のころ創業者社長の無茶苦茶な経営哲学はたくさんあった。それらの企業の中でマーケットの競争で生き残ったのが非財閥系の大企業になったのだ。

ワタミは接客業の革命である。ファミレスともファーストフードとも、寿司屋とも割烹店とも、キャフェーのギャルソンともフラン料理のシェフとも、どれとも違う。渡邉社長の話を聞けば接客奴隷のように思えるが、そんなことはない。ワザトラシイところはひとつもない。腰が低いわけでもない。営業用のニコニコ笑いをするわけではない。とくに気を使うわけでもない。要するに普通なのである。

ワザとらしいところがないのは料理も同じだ。サラダはフランス料理のように彩りが良いわけではないが、食べれば新鮮でおいしい。ワタミはたぶん昔の食い物屋の伝統を受け継いでいるのではないだろうか。「24時間死ぬまで働け」というのだって、昔の食い物屋稼業だったら当たり前のことだった。渡邉美樹自身が最初の店の開店時はそうやって働いたのだろう。それは同じ外食産業のファミレスのマニュアル方式の接客サービスや料理と比較すれば一目瞭然である。

過労で自殺したというワタミの従業員の両親の記者会見を見た。母親が娘の遺影を抱え、父親が怒りを込めて抗議文を読み上げるのだが、これまで何度も見た光景でなんとも遣り切れない気持ちになる。福島原発事故のとき長崎大の山下俊一教授が殺人者と罵られていたのを思い出す。

ワタミ側の当初の対応がまずかったことも間違いない。ワタミの接客業革命は昔の食い物屋稼業の気持ちを生かしたものだ。しかし最早、個人商店ではなく一部上場の大企業なのだから、社長の生の経営哲学ではなく、労務コンプライアンスに応える体制を整えておかなければならない。海外でも店舗展開をしているそうだが、それなら尚さらのこと法令遵守だけではなく、国や文化そしてその時代に相応しい経営をしなければ、結局は市場で淘汰されてしまうだろう。

渡邉美樹と橋下徹を批判しているのは同じ新自由主義に反対するグループだ。サヨクの人権利権団体と保守の反改革派が反新自由主義を旗印に密かに結託している。二人に逆風が吹いているのではなく、そう言って二人を追い落とそうと組織的な運動を展開している。渡邉美樹は出馬記者会見で記者から維新、民主党、自民党とそのときどきで変わっているのはどうしてだと言ったような意地悪な質問(よく聞こえない)を受けていたが、渡邉さん政治理念は一貫して保守改革派であり、自民よりも維新に近いと思う。政権をとるまえの小沢民主は保守改革派だと思われていたし、安倍自民党も今のところは保守改革であるが、本質的にはいわゆる「真正保守」だ。

唐突だが、橋下徹と渡邉美樹と堀江貴文はミルトン・フリードマンの『資本主義と自由』で繫がっている。堀江は橋下総理待望論者である。橋下は自分で政治結社日本維新を組織している。渡邉美樹は安倍自民に期待している。しかし自民党が勝てば渡邉は失望するだろう。橋下は今の安倍自民の改革ポーズは選挙用の擬態だと思っている。改革は自分たちしか出来ないと思っている。それは正しい。しかし、だからこそ維新は永遠に政権は取れないだろう。既得権者は今や有権者の半分以上になっている。既得権を持たないものは選挙にいかない。そして、堀江はいつでも国を捨てるつもりだと、すでに国を捨てた村上世彰に言っている。

橋下徹はこれまで何度か「そんな日本に住みたくはない」と言っている。自分で自分の国を守ろうとしない国なんかに住みたくない」と言った。そして、日本の名誉、日本国民の名誉を守るための慰安婦発言で世間のバッシングを浴びた。こんなことをいつまでもしていたら、橋下徹は本当に日本を見捨ててしまうだろう。

2013.07.05[Fri] Post 22:47  CO:1  TB:0  渡邉美樹  Top▲

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それとワタミはこれからも法令遵守なんてすることはないはず
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逆に法律のほうを変えようとするだろう
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